サンプリングとは、調査対象の一部(サンプル)を無作為に選んで調査を行うことを指します。全体を調査することが難しい場合や、コストを抑えた調査を行う場合に用いられます。サンプリングによって得られた情報は、確率統計学の理論に基づいて全体を推測することができます。ただし、サンプリングの方法やサンプルの大きさによって、推測精度に差が出るため、適切なサンプリング方法やサンプルサイズを選定することが重要です。
適切なサンプリング方法は、調査の目的や調査対象、予算などに応じて異なります。以下に、代表的なサンプリング方法をいくつか挙げてみます。
1.単純無作為抽出法
全体を等確率でサンプリングする方法。手軽に抽出できるが、抽出されたサンプルが全体と比較して偏りがある場合がある。
2.層化抽出法
全体を層別に分類し、各層から一定数のサンプルを抽出する方法。各層ごとに確率的にサンプルを抽出することで、全体の特徴をより正確に把握することができる。
3.クラスター抽出法
全体をいくつかのクラスターに分け、いくつかのクラスターからサンプルを抽出する方法。特定の地域やグループから抽出する場合に有効である。
4.分層・クラスター抽出法
層化抽出法とクラスター抽出法を組み合わせた方法。全体を層別に分類し、それぞれの層についてクラスターを作成し、各クラスターからサンプルを抽出する方法。
5.マルチステージ抽出法
クラスター抽出法や分層・クラスター抽出法を複数段階にわたって組み合わせた方法。全体を複数の階層に分類し、各階層ごとにサンプルを抽出することで、より正確な情報を得ることができる。
以上のようなサンプリング方法は、調査の目的や調査対象、予算などに応じて選択することが重要です。適切なサンプリング方法を選択することで、調査結果の信頼性を高めることができます。
適切なサンプルサイズは、調査の目的や調査対象、信頼性のレベル、標本誤差の範囲などによって異なります。一般的には、サンプルサイズを大きくすることで、調査結果の信頼性が高くなります。ただし、サンプルサイズを大きくしすぎると、調査費用がかさむだけでなく、回答率が低下する可能性もあります。以下に、サンプルサイズの決定方法について説明します。
1.母集団の大きさ
サンプルサイズは、母集団の大きさに比例する傾向があります。母集団が大きい場合は、サンプルサイズを大きくする必要があります。
2.信頼性のレベル
調査結果の信頼性を高めるためには、信頼性のレベル(信頼区間)を設定する必要があります。信頼性のレベルが高い場合は、サンプルサイズを大きくする必要があります。
3.標本誤差の範囲
調査結果の正確性を保証するためには、標本誤差の範囲を設定する必要があります。標本誤差の範囲が狭い場合は、サンプルサイズを大きくする必要があります。
4.多変量解析の場合
多変量解析を行う場合は、説明変数の数や相関係数の強さに応じて、適切なサンプルサイズを設定する必要があります。
以上のように、サンプルサイズは、調査の目的や条件によって異なるため、適切なサンプルサイズを決定するためには、専門的な知識や統計的な知見が必要です。

2023/2/16

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