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調査レポート

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

【 アジャイルメディア・ネットワーク 】

『世界中の“好き”を加速する』をビジョンに掲げ、ブランドのファン育成・活性化を手がけるアジャイルメディア・ネットワーク株式会社 (本社:東京都港区、代表取締役社長:荒木 哲也、東証グロース上場:証券コード6573、以下AMN)は、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)におけるクチコミ(個人の情報発信)が、生活者の購入・来店にどのように影響を与えているか調査を行い、その結果を公開しました。


■調査の背景

近年、SNSの利用者は増え続けており、総務省が2022年に発表した「令和3年通信利用動向調査の結果」(*1)によると、2021年(令和3年)の国内SNS利用率は78.7%で、前年より4.9%上昇、さらにほぼ全ての年代で利用率が延びており、若年層から高齢者まで幅広く利用していることが分かります。
また、数年前よりサービスや商品を購入する際、事前にネット(WEB)ではなくSNSで検索をし、評判などを調べる傾向が増えており、SNS利用者のクチコミが購入意欲や購入動機に大きな影響を与えています。

そこでこのたびAMNでは、8つのSNS(*2)におけるクチコミが購入・来店経験に与える影響を19のジャンル(*3)に分けて調査し、その可視化を行いました。

*1「令和3年通信利用動向調査の結果」
 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/220527_1.pdf
*2 Twitter、Facebook、Instagram、LINE、YouTube、TikTok、ブログ、note
*3 化粧品、酒/アルコール飲料、飲料(酒/アルコール飲料以外)、食料品、健康食品、日用品(シャンプー・洗剤など)、ファッション関連(洋服・靴など)、ゲーム・玩具、スポーツ用品、家電、自動車、デジタルガジェット(スマートフォン・PC・デジカメなど)、コンビニエンスストア(来店)、外食店舗(来店)、旅行商品、エンターテインメント施設(映画・テーマパークなど)、オンラインサービス(スマホアプリ・動画サイトなど)、小売(専門店・百貨店など)、不動産

■調査概要

調査名   : SNSのクチコミが購入・来店に与える影響調査(2022年)
調査対象期間: 2022年5月13日~2022年5月20日
調査元   : アジャイルメディア・ネットワーク株式会社
調査対象者 : SNS(Twitter、Facebook、Instagram、LINE、YouTube、TikTok、ブログ、note)利用者
※調査会社モニターよりスクリーニングにより上記SNS利用者を抽出、年代性別均等割り付け
有効回答者数: 1,114人
調査方法  : WEBアンケート形式

■調査サマリー

1.SNSのクチコミ経由での購入・来店者のうち、若年層を中心に2人に1人が購入・来店後に自身もSNSでクチコミをしている。
2.SNSのクチコミ経由の購入・来店者のうち、6割がその後も継続して購入・来店(リピート)している。
3.モノやサービスの購入検討時に最も影響を受けるのは、「SNS検索」で偶然みつけた投稿である。

1.SNSのクチコミ経由での購入・来店者のうち、若年層を中心に2人に1人が購入・来店後に自身もSNSでクチコミをしている。

「Q.クチコミを見て購入・来店後に、その商品・サービスについてSNSに投稿したことがありますか?」という問いに対し、「ある」が47%、「ない」が53%という回答となりました。また「ある」と回答した中で10~20代の若年層の割合が高いことがわかりました。

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

[考察1]

SNS上のクチコミを見て購入・来店に至った人は、自身でもその体験を発信する傾向が強く、特に若い世代ではこの傾向がみられるため、その特性を活かした顧客体験の設計が重要と考えられます。

2.SNSのクチコミ経由の購入・来店者のうち、6割がその後も継続して購入・来店(リピート)している。

「Q.クチコミを見て購入・来店後、該当の商品・サービス・店舗を継続して購入・来店されたことはありますか?」という問いに対し、「ある」が62%、「ない」が38%という回答となりました。また「ある」と回答した中では若年層の比率が高いものの、全ての年代でリピートしていることがわかりました。

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

[考察2]

クチコミを通じて商品理解や信頼・納得が生まれやすく、リピートや継続利用に繋がりやすい傾向があるのではないかと推察されます。ここから、適切な商品価値や魅力が伝わるクチコミの醸成がリピーター創出の貴重な要素ととらえることが重要と考えます。

3.モノやサービスの購入検討時に最も影響を受けるのは、「SNS検索」で偶然みつけた投稿である。

「Q.モノやサービスの購入を検討する際に、どんな人のクチコミに影響を受けることが多いですか。当てはまるものをすべて選んでください。」という問いに対し「たまたま検索で見つけたSNS投稿」が最も多く、「友人・知人」「家族」「インフルエンサー・有名人」がそれに続く結果となりました。

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

[考察3]

偶然見つけたSNS上のクチコミが購入・来店に与える影響が大きい、という結果から、一般の商品/サービス利用者による商品体験に関するクチコミの有無や、評判形成の重要性が明らかになりました。

■クチコミが購入・来店に与える影響調査について

8つのSNSと19のジャンルごとにクチコミが購入・来店に与える影響を調査しました。

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

〇調査結果概略

「Q.それぞれの商品・サービスについて、クチコミ(個人からの情報発信)を見たことで、購入・来店に至った経験があるメディアをすべてお選びください。(クチコミは購入・来店前1か月以内に見たものとします。)」との問いに対する結果は下記のようになりました。

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

♦トピック1:SNS×ジャンルの特性

上記の結果をもとに、本調査対象である8つのSNS×19ジャンルにおける購入・来店への影響(購入・来店経験率)は下記のようになりました。

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査
「購入・来店経験率」:当該SNSのクチコミによる購入・来店経験率

♦トピック2:クチコミが購入・来店に影響を与えたSNS

影響力TOP10に挙がった3つのSNSについて個別の結果は下記のようになりました。

●Instagram

Instagramにおけるクチコミの影響力(購入・来店経験率)

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

Instagramは多くのジャンルにおいて、8媒体平均値より高い数値が出ています。特にファッション関連(28%)、食料品(24%)、日用品(21%)、外食(19%)などのジャンルに関して、影響力がある結果となりました。

●Twitter

Twitterにおけるクチコミの影響力(購入・来店経験率)

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

Twitterも8媒体平均と比べて多くのジャンルで高い数値となりました。なかでも食料品(23%)、化粧品(19%)、飲料(酒・アルコール以外)(13%)といったジャンルでの影響力が目立つ結果となりました。

●ブログ

ブログにおけるクチコミの影響力(購入・来店経験率)

AMN、SNSのクチコミが生活者の購入・来店に与える影響を調査

ブログもほぼ全てのジャンルで8媒体平均と比べ、高い数値となったSNSです。食料品(21%)、デジタルガジェット(スマートフォン・PC・デジカメなど)(19%)、家電(18%)外食店舗(18%)などのジャンルで、数値が高くなっています。

♦トピック3:クチコミが購入・来店に影響を与えたジャンル

19のジャンルにおいて、SNSにおけるクチコミの影響力が高かったもの上位3位は次のようになりました。

第1位 食料品(8媒体均17%)

19ジャンルのうち、最もSNSにおけるクチコミで購買に影響力があったのは食料品でした。Instagram(24%)、Twitter(24%)、ブログ(21%)と、いずれも高い数字となっています。

第2位 ファッション関連:洋服・靴など(8媒体平均15%)

ファッション関連においてもクチコミは高い影響力がありました。Instagram(28%)、ブログ(17%)、Facebook(15%)といった結果になっています。

第3位 化粧品(8媒体平均14%)

購買に影響力があった第3位は化粧品でした。Instagram(28%)、Twitter(19%)、ブログ(14%)の順となっており、なかでもInstagramはこのジャンルにおいて圧倒的な影響力があることが分かりました。

■調査結果まとめ

今回の調査結果において、SNSのクチコミが購入や来店に与える影響と、SNSやジャンルそれぞれの特長や違いが把握できたことにより、ブランドや商品の価値を伝えるのに適したSNSの選択・活用が重要であることが分かりました。 また、購入や来店に最も影響を与えていたのが「SNSにおける検索」であることから、商品との親和性の高いSNSに、適切な商品価値や魅力が伝わるクチコミ(UGC)(*4)を醸成することが重要となります。
今後、自社商品/サービスの利用者やファンの方々が、企業とのコミュニケーションを通じて継続的にクチコミを発信する状態を実現することが、マーケティング施策において重要度を増していくと考えられます。

*4 UGC(User Generated Contents)一般ユーザーによって作られたコンテンツのこと。クチコミもこれに含まれます。

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